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遠藤信さんが実車を前にライブペインティング 「設計図のような真横」でバイクの正直な形を描く

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新潟県新潟市西蒲区の旧巻町出身でニューヨーク在住のアーティスト、遠藤信(えんどう・まこと)さん(61)の企画展「エンジン音の精密描写/遠藤信展」が5月31日(日)まで弥彦村の弥彦の丘美術館で開かれている。会期中の毎週土、日曜の午後1時半から遠藤さんによるトークとライブペインティングが行われ、来場者は作品だけでなく、墨と割りばしでバイクを描き上げる制作の現場にもふれている。

カワサキ「H1 500 Mach III」に向き合ってライブペインティングを行う遠藤信さん
カワサキ「H1 500 Mach III」に向き合ってライブペインティングを行う遠藤信さん

後1時半からギャラリートークとライブペイントを行う。期間中を通してオーナーから借りた評価額500万円の1969年製のカワサキ500SS マッハIII(H1)を完成させ、作品ができあがっていく過程を見てもらう。

ライブペインティングは、弥彦の丘美術館向かいの弥彦総合文化会館前にオーナーから借りた評価額500万円の1969年製のカワサキ「H1 500 Mach III」を置き、その前に畳1枚ほどの大きさの紙を敷いて描く。

遠藤さんはこれまで同じ車種を写真から3枚ほど描いたことがあるが、実車を目の前にして描くのは初めて。ライブペインティング2日目の4月26日は、まだ全体の形を取っている段階で、「いちばん楽しいのはやっぱりエンジン」と話した。

竹の割りばしで描く
竹の割りばしで描く

ライブペインティング2日目の4月26日、15人ほどが息を飲んで制作のようすを見守った。遠藤さんはひざをついてバイクに向き合い、左手のボトルに入った墨汁に竹の割りばしをひたしては、紙に墨を落とした。

割りばしを寝かせて引くことで直線が描きやすい。横に動かして面を塗ることもできる。時々、割りばしをはじいたり、たたいたりしてしぶきを表現。こうした技法に竹の柔軟性が大切と言う。

遠藤さんが近年、こだわるのはバイクを真横から描くこと。しかも写真のような真横ではなく、遠近法やレンズのゆがみを排した「設計図のような真横」だ。

遠藤さんのライブペインティング
遠藤さんのライブペインティング

写真では一見、真横に見えてもタイヤが楕円になったり、奥行きの影響で見える部分と見えない部分が生じたりする。遠藤さんはそうした歪みをそのまま写すのではなく、実際には見ることのできない図面のように横から見た姿へと置き換えて描く。

「バイクの絵を描く人も写真から起こして、その写真をトレースすることが多い。そうするとレンズの歪みまでそのままトレースしてしまう」と遠藤さん。実車と向き合いながら、写真では拾いきれない形の整合性を確かめ、フリーハンドで画面に落とし込む。

大きな作品になるほど視点が動き、形が崩れやすくなるため、目の位置を大きく動かさずに描けるサイズにも限界がある。

遠藤さんのライブペインティング
遠藤さんのライブペインティング

弥彦での個展開催について「家から15分で、すごく助かる」と笑う。2年ほど前に南魚沼で展示したときは片道2時間近くかかった。今回は地元ならではの気安さもある。親せきも来場してくれ、ふるさとに近い場所で制作を見てもらえる貴重な機会だ。

また、5月2日(土)は弥彦村のヤホールで開かれるバイクイベント「Bike Rally 弥彦」に出演する。司会進行は遠藤麻理さん。ゲストにバイクYouTuberの二宮祥平さん、BS11「大人のバイク時間」に出演する古澤恵さん、ハーレーダビッドソン専門誌「VIBES」の編集長を務めた植村穣さんらを迎える。遠藤さんはライブペインティングも披露するので、来場を呼びかけている。

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