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燕会場展に続いて燕三条遺跡展2010「調理具と器から歴史をたどる」三条会場展が開幕、さらにさかのぼって旧石器時代から古墳時代を中心に (2010.11.18)

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燕三条遺跡展2010「調理具と器から歴史をたどる」の三条会場展が18日から12月19日まで三条市歴史民俗産業資料館で開かれており、先に開かれた燕会場展が古墳時代から江戸時代を中心にしたのに続き、三条会場展ではさらにさかのぼって旧石器時代から古墳時代を中心とした遺物が展示されている。

12月19日まで三条市歴史民俗産業資料館で開かれている燕三条遺跡展2010「調理具と器から歴史をたどる」三条会場展

12月19日まで三条市歴史民俗産業資料館で開かれている燕三条遺跡展2010「調理具と器から歴史をたどる」三条会場展

先の燕会場展は10月29日から11月7日まで燕市文化会館で開かれ、三条会場展とあわせて2会場での巡回展のような形だが、展示品の過半数が入れ替わっており、燕会場展を見学した人にも興味深く、両会場を見学することで、旧石器時代から江戸時代へとはるかな時代を燕三条の遺物で旅する展示となっている。

旧石器時代の石のナイフ

旧石器時代の石のナイフ

新しい展示はまず旧石器時代の石のナイフ。約2万年前の三条市の御淵上(みふちがみ)遺跡=長野=や芋ノ原(いものはら)遺跡=笹岡=、約1万5000年前の荒沢遺跡=荒沢=、燕市の有馬崎(ありまざき)遺跡=国上=などから出土しており、その状況から五十嵐川流域で石器作りが行われ、国上山などでは完成品に近い状態で持ち込まれたと想定される。

ずらりと勢ぞろいした縄文時代の土器

ずらりと勢ぞろいした縄文時代の土器

縄文時代の土器はずらりと並ぶ。時代を追って展示しており、装飾性や機能性の変遷が一目でわかる。時代とともに装飾がそぎ落とされて鍋や器として合理的な形状に変わり、薄くすることで熱伝導率を高めるといった工夫も見られる。

ほかにも、三条市内最古の経塚山遺跡出土の鉄斧は、市指定文化財。形状から朝鮮半島製と見られ、県内でも最古級。三王山古墳の12号墳から出土した鉄のやじりの鉄鏃(てつぞく)と、耳に下げる装飾品の耳環(じかん)をはじめ、燕会場展に展示されなかった遺物が数多くある。

三条市内最古の経塚山遺跡出土の鉄斧

三条市内最古の経塚山遺跡出土の鉄斧

三王山古墳の12号墳から出土した鉄鏃と耳環

三王山古墳の12号墳から出土した鉄鏃と耳環

両会場を通じて、いにしえから綿々と連なる燕三条の地域を一体として見た歴史を立体的にとらえることができる。

おもしろいのは明治12年(1879)に郡区改正に伴い、西蒲原郡に属した主に旧燕市の町や村が県に対して南蒲原郡に属したいと求めた古文書の展示。それによると、当時の巻村にあった西蒲原郡の郡役所までは「四里余」もあるが、当時の三条町にあった南蒲原郡の郡役所なら「壱里」で便利になり、「是我輩村々之南蒲原郡ニ属シタキ所以也」と願い出ている。

主に旧燕市の町や村が県に対して南蒲原郡に属したいと求めた古文書

主に旧燕市の町や村が県に対して南蒲原郡に属したいと求めた古文書

燕町をはじめ近隣の村が名を連ねて県に願い出ている

燕町をはじめ近隣の村が名を連ねて県に願い出ている

この願いがかなえられて南蒲原郡になっていれば、三条町と燕町を合わせた形で市が誕生していた可能性があるし、その後の昭和の大合併、平成の大合併で一緒になった可能性も高い。逆に旧吉田、分水とは分断された可能性が高く、郡区改正が今の三条市と燕市の形に大きな影響を与えたといえる。

午前9時から午後5時まで開館、月曜と11月30日は休館日。入館無料。

また、21日と12月5日に展示説明会とイベントを行う。21日は午後2時から展示説明会、午前10時から午後2時までイベント「土器の文様とカタチ」で土器の拓本をとってオリジナルのカードやポストカードを作成、文様つけ体験や土器接合体験を行う。12月5日も午後2時から展示説明会、午前10時から午後2時までイベント「遺跡学びの広場」で勾玉(まがたま)製作やクイズラリーの豪族や古代の衣装を着る衣装体験を行う。いずれも参加は無料。