国際青年会議所(JCI)のアジア太平洋地域会議「2026 JCI ASPAC Niigata Conference」が11日、開幕した。国内では4年ぶり、新潟では初開催で、県内で開かれる国際会議としては史上最大規模。世界約50カ国から約8千人が参加し、初日11日は新潟市中央区の朱鷺メッセでオープニングセレモニーが行われ、加茂市の書家、下田彩水さんの書道パフォーマンスもあり、幕開けを華やかに盛り上げた。
大会テーマは「Be the Change for a Brighter Future」。変化を待つのではなく、自らが明るい未来をつくる主体になることを掲げ、アジア太平洋地域を中心に各国・地域のJCIメンバーが新潟に集結した。
開会式には4千人近くが出席した。佐渡の太鼓芸能集団「鼓童」の演奏に続き、各国青年会議所の会頭や歴代JCI会頭が入場。国際色豊かな雰囲気に包まれた。「和楽器バンド」のボーカルでリーダーの鈴華ゆう子さんの国歌斉唱して開式した。
三笠宮寛仁親王妃信子さまが臨席され、自然災害や人口減少、紛争など世界が直面する課題にふれながら、若い経済人が明るく豊かな社会と恒久的な平和を実現しようとするJCIの理念に敬意を表された。
開催地を代表して花角英世知事は、「世界が大きく変化する今、私たちは変化を待つのではなく、自らが新しい時代を切り開く力となることが求められている」とあいさつした。
新潟県の米、酒、雪国ならではの技術と精神、人と人を結ぶ温かいきずなにふれ、2024年に「佐渡島の金山」がユネスコ世界文化遺産に登録されたことも紹介した。
中原八一新潟市長は英語で歓迎のあいさつを行い、150年前に開港五港のひとつとして世界に開かれた新潟市の歴史や食文化、芸妓(げいぎ)文化などを紹介。「新潟の魅力を世界と日本の皆さんに知ってもらう絶好の機会」と参加者を歓迎した。
日本青年会議所の加藤大輔会頭は、平和について「戦争や暴力がない状態としての平和」と「貧困や差別、不平等を解決することで日常の幸せを実現する積極的平和」の2つの考え方を示し、「地域で積極的平和を実現していくことが、やがて世界の平和につながる」と述べた。
開会式終盤では、下田彩水さんが1.8×5.4メートルの大きなパネルに大会テーマ「Be the Change for a Brighter Future」を書くパフォーマンスを披露した。下田さんは東京五輪・パラリンピック関連の政府公認プログラム「beyond2020」でも奉納書道を行っており、ダイナミックな筆さばきに会場から大きな拍手が送られた。
その後、大会の開会が正式に宣言され、鼓童が再び登場。力強い太鼓の響きで、4日間にわたる国際会議のスタートを告げた。
開会式後のオープニングパーティーでは、日本の祝い事に欠かせない「鏡開き」でギネス世界記録に挑戦した。県内酒蔵の酒樽を使い、参加者が同時に鏡開きを行う「Most sake barrels opened in Kagami Biraki style」に挑戦。新しい記録カテゴリーのため、認定には30樽以上の成功が必要とされた。
ギネスワールドレコーズ公式認定員が見守るなか、参加者は「よいしょ、よいしょ、よいしょ」の掛け声に合わせて木づちを振り下ろした。審査の結果、同時に開いた酒だるは31たるを数え、見事にギネス世界記録に認定された。
会場内には新潟県内各地の青年会議所などによるブースも並び、名産品や土産品、地域の魅力を紹介。燕三条地域からも金物やものづくりを発信するブースが設けられ、外国人参加者に体験を通じて地域の魅力を伝えた。
さらに鈴華ゆう子さんが「千本桜」などライブパフォーマンスを披露。その人気は国境を越え、演奏が始まると海外からの参加者もステージ前に詰めかけていた。
大会はこの日から4日間の日程で開かれ、参加者は交流、研修、地域体験などを通じて国や文化を超えたネットワークを深める。
また、12日から14日までの3日間は、朱鷺メッセのエスプラナードでトレードショー「ASPACにいがたEXPO」が開かれており、燕三条青年会議所は「燕三条テストマーケティング in ASPACトレードショー」として約100コマのうち最大級の5コマを使って出展している。
それ以外にも燕三条地域の企業や三条市、三条金物卸商組合などが出展している。
ASPACにあわせて新潟市では13、14の2日間、「NIIGATA ULTRA SPARK(ウルスパ)」が開かれ、同時多発的に20以上のイベントが繰り広げられるのも見どころだ。
