新潟県燕市の佐野大輔市長は27日、定例記者会見を開いて、人口動態や農業経営体への緊急支援、初開催の「つばめこども会議」、東京ヤクルトスワローズ関連イベントなど14項目を発表した。人口動態では転入者が転出者を83人上回り、2006年の合併後最大の社会増を記録。農業者には個人5万円、法人など10万円の緊急支援を行うほか、子どもたちの声を直接、市政に反映させる新たな取り組みも始める。

社会増83人は合併後最大 出生数も3年ぶり増加
10月1日時点の直近1年間の人口動態(速報値)では、社会増減が83人のプラスとなり、合併後最大を記録した。前年の26人減から109人改善した。推計人口は7万3132人。
特に25~29歳が67人増、30~34歳が26人増、40~44歳と14歳以下がそれぞれ22人増となり、若者や子育て世代の転入増加が目立った。
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外国人の転入超過は109人。佐野市長は、外国人材の増加だけでなく、県内からの転入が増加し、県外への転出超過も縮小傾向にあることを説明した。
出生数も前年より8人多い395人となり、3年ぶりに増加した。
佐野市長は「これはこの1年の成果というよりも、本当にこれまでのさまざまな政策、とくに『子育てするなら燕市』と掲げて取り組んできたこと」と述べ、行政だけでなくフードバンクなど市民による子育て支援や産業界の取り組みも成果につながったとの認識を示した。
今後については「今ようやくプラスに転じてきた。これをせめて維持し、できるだけさらにプラスになるように政策を進めていきたい」と述べた。
農業者に5万円、法人などに10万円の緊急支援
農業生産資材価格の高騰、高止まりが続くなか、市内の農業者が営農を継続できるよう「農業経営継続緊急支援事業」を実施する。
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支援額は個人農業者が5万円、農業法人と集落営農組織が10万円。対象者には案内と申請書を発送済みで、11月30日まで申請を受け付け、2027年3月末までに支給を完了する。
小中学生12人が初の「つばめこども会議」
子どもたちの意見をまちづくりに生かそうと、11月5日(木)から初めて「つばめこども会議」を開く。
小学5年生から中学3年生までの12人が参加し、「これからも住み続けたくなる燕市」をテーマに4回にわたって話し合う。12月1日(火)には、子どもたちが佐野市長へ直接、意見を発表する。
合併20周年で横山操・亀倉雄策作品展 スワローズ関連行事も
燕市合併20周年記念事業として、12月5日(土)から20日(日)まで燕市文化会館で、燕市出身で名誉市民の日本画家・横山操とグラフィックデザイナー・亀倉雄策の作品展を開く。
横山操の「渡船場」「送電線」など11点程度と、亀倉雄策が手がけた1964年東京オリンピック公式ポスターなど14点程度を展示。佐野市長は、世界に誇れる芸術家やデザイナーが燕市から生まれたことを改めて知り、郷土への誇りを持ってほしいと話した。
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11月7日(土)、8日(日)にはスポーツランド燕で「第14回東京ヤクルトスワローズカップ少年野球交流大会」を開く。燕市、愛媛県松山市、沖縄県浦添市、宮崎県西都市の4市が参加し、燕市代表の小中川バファローズが地元での優勝を目指す。公式マスコットのつば九郎も応援に駆けつける。
12月12日(土)には分水多目的屋内運動場で、今季限りで引退した石川雅規投手、石山泰稚投手、岩田幸宏外野手のスワローズ3選手による少年野球教室を開催。翌13日(日)には燕市文化会館で3選手のトークショーを開く。
佐野市長は、石川投手のこれまでの活躍を振り返るとともに、今季39盗塁でセ・リーグ盗塁王となった岩田外野手にも触れ、子どもたちがプロ野球選手との交流を通じて夢を大きく描いてほしいと願った。
また、2027年4月3日(土)に開催する「第38回燕さくらマラソン大会」には、新潟県十日町市出身で東京五輪男子マラソン代表の服部勇馬選手を招待。11月9日(月)から参加申し込みを受け付ける。
地場産食材を学校給食に 介護・障がい福祉の取り組みも
11月24日の「和食の日」にちなみ、燕市東部学校給食センターは27日(金)、特別栽培米「飛燕舞(ひえんまい)」と地元野菜を使った「キラッと新潟米☆地場もん献立」を提供する。
対象は7小学校、3中学校、1中等教育学校の約3100人。佐野市長も母校の大関小学校を訪れ、児童と一緒に給食を味わう。
介護分野では、市内と弥彦村の介護施設などに10年以上勤務した介護職員ら43人を11月11日(水)、12日(木)に表彰。4日(水)から18日(水)まで市役所で「介護・福祉学びの収穫祭」も開き、介護職員への感謝メッセージの展示や介護教室などを行う。
12月3日(木)から5日(土)までの「つばめバリアフリーフェス2026」では、障がい福祉施設10事業所の活動紹介や製品販売に加え、新たに車いすダンスの紹介・体験ブースを設ける。最終日には福祉ジャーナリストの町永俊雄さんによる講演会を開く。
さらに5日(土)には、屋内こども遊戯施設「うさぎもちハレラテつばめ」を初めて特別貸し切りにし、重症心身障がい児や医療的ケア児、そのきょうだい児と家族が一緒に遊べるイベントを開催する。
佐野市長は、障がいのある子どもたちだけでなく、ふだんは十分に目を向けることが難しい場合もあるきょうだい児や、日常的に見守りやケアを続ける家族にも楽しい時間を過ごしてもらいたいと思いを語った。
「ズートピア」無料上映や香西かおりコンサートも
12月12日(土)には燕市文化会館で、ディズニーのアニメ映画「ズートピア」を無料上映する。男女共同参画講座として初めて映画上映の形式を取り入れ、偏見や性別による役割の決めつけなど、無意識の思い込みについて考えるきっかけとする。定員は600人で先着順。
上映前には「つば×ともモデルエピソードアワード2026」の表彰式も行い、家事や育児を家族や地域で分担する「共家事」「共育て」の機運を高める。
2027年2月28日(日)には燕市文化会館で、演歌歌手の香西かおりさんのコンサートを開催。阿賀野市出身の歌手・華乃美幸さんも出演する。チケットは11月8日(日)から販売する。全席指定で4,500円。
EVトゥクトゥクで観光周遊の需要を検証
観光分野では、11月1日(日)から降雪時期まで、3人乗りのEVトゥクトゥク3台を使ったシェアサービスを試行する。
燕市と燕市観光協会が、愛宕商事による事業に協力。燕市産業史料館を貸出・返却場所に料金は6時間4,400円。運転には普通自動車運転免許が必要となる。
佐野市長は、燕市観光の課題のひとつに観光地間を移動する二次交通があるとし、利用状況から実際の需要を把握したいと説明した。
質疑応答では、11月の寒い時期に試行する理由も問われた。佐野市長は、弥彦の菊まつりなどで11月も観光客が訪れることに触れ、気温や時期によって利用がどのように変わるかも含めて検証したいと答えた。
市議選の投票率には「要因の特定は難しい」
18日に投開票が行われた燕市議選の投票率が前回並みにとどまったことについての質問があった。佐野市長は、候補者の顔ぶれや長年、務めた議員の引退など、さまざまな要因が重なったとし、「ひとつの要因だというのはすごく難しい」と述べた。市としても選挙への関心を高め、投票を呼びかける周知を続ける必要があるとした。
新たな市議会との関係については、議員は市民の代表であり、市の政策や方向性を丁寧に説明して理解を得る一方、議会のチェック機能による指摘や助言を受け、改善すべき点は改善していく考えを示した。
2026年10月27日 定例会見/燕市
https://www.city.tsubame.niigata.jp/soshiki/kikaku_zaisei/1/91/81/reiwa8/23189.html



