投稿者: masato

  • 三条市の三ツ目が弥彦村のふるさと納税推進業務を受託 現場密着で寄付額拡大へ

    三条市の三ツ目が弥彦村のふるさと納税推進業務を受託 現場密着で寄付額拡大へ

    新潟県三条市を拠点に自治体のふるさと納税支援などを手がける三ツ目株式会社は8日、弥彦村と「弥彦村ふるさと納税事業推進業務」の委託契約を締結したと発表した。2025年度に弥彦村のアドバイザー業務などを担ったのに続き、今年度は支援領域を大幅に広げ、包括的な運営委託体制に移行する。

    三ツ目のロゴと弥彦村の村章
    三ツ目のロゴと弥彦村の村章

    昨年度の弥彦村の支援からさらに踏み込む

    今回の業務は、ふるさと納税に関するPRや返礼品提供事業者の支援などを通じて、弥彦村の認知度向上や体制整備を図り、継続的で持続可能な寄付額の向上と発信力強化につなげるのが目的。弥彦村の「弥彦の丘サテライトオフィス」を拠点に、地域事業者に寄り添った現場密着型の支援を進める。

    受託業務は、返礼品提供事業者の支援、返礼品の調達・配送管理、ポータルサイトの管理、寄付者対応、広告、各種分析、プロジェクトチーム支援など多岐にわたる。

    寄付者からの問い合わせ対応などのコールセンター業務は株式会社新朝プレスが担い、三ツ目のマーケティング力と新朝プレスの運営支援実績を組み合わせた体制で事業を推進する。

    弥彦村の昨年度の寄付受入額は過去最高の約7.3億円に

    三ツ目は昨年度、弥彦村でアドバイザー業務と一部クリエイティブ制作を支援。その実績や事業者との信頼関係が評価され、今年度は企画から実行、効果検証までを一気通貫で担う形に拡大した。

    遠隔支援ではなく、村内拠点を生かして日常的に事業者と接点を持ち、現地撮影やクリエイティブ制作にも力を入れる方針だ。

    三ツ目の澤正史代表取締役兼CMO 三ツ目の澤正史代表取締役兼CMO

    弥彦村のふるさと納税は、昨年度の寄付受入額が約7.3億円となり、過去最高を更新した。返礼品ではブランド米「特別栽培米コシヒカリ伊彌彦米」や、フライパンなどのキッチン用品を中心とした金物類が人気を集めている。三ツ目はこうした地域資源をさらに磨き上げ、弥彦村のブランド価値向上につなげていく。

    三ツ目の澤正史代表取締役兼CMOは「新潟県内でも屈指の観光地であり、歴史と文化が息づく弥彦村には、全国に届けるべきポテンシャルを秘めた特産品があり、ストーリーを持った事業者の皆様が数多くいらっしゃる。これまで培ってきたふるさと納税のマーケティングノウハウをフル稼働させることで、弥彦村のさらなる飛躍と発展に全力で貢献したい」とコメントしている。

    三ツ目は三条市桜木町の三条ものづくり学校内に本社を置く。2024年3月末に三条市役所を退職した澤代表が創業し、ふるさと納税支援事業や自治体支援事業、企業伴走支援事業などを手がけている。

  • 燕三条の底力が台湾で爆発 「台北万博の燕三条パビリオン」のようだった「之間」 入場料導入でも8,182人 売り上げは前回の2倍超の1.3億円

    燕三条の底力が台湾で爆発 「台北万博の燕三条パビリオン」のようだった「之間」 入場料導入でも8,182人 売り上げは前回の2倍超の1.3億円

    台湾・台北市で3月26日から29日までの4日間開かれた新潟県燕三条地域で生まれた製品の展示販売イベント「之間(のま)」は、初めて入場料を導入しながらも総売上約1億3,000万円、物販のみで約1億2,000万円を記録し、過去3回で最高の成果を上げた。来場者数は8,182人で、前回の9,314人を下回ったものの、主催した燕三条貿易振興会は「伝説の最高の結果」と振り返り、燕三条ブランドの浸透と台湾側との深い結びつきに手応えを感じた。

    過去最高の売り上げを記録したことしの「之間」
    過去最高の売り上げを記録したことしの「之間」

    8日、三条商工会議所で帰国報告記者会見を行い、実績などを話した。燕三条地域から昨年より2社多い18社が出展。展示、販売、ワークショップ、トークセミナーを一体で展開した。単なる物販イベントではなく、各社の商品の特徴や背景にあるものづくりの思想、使い手の暮らしまで伝える構成で、燕三条地域そのものを体感してもらう場に仕立てた。

    入場料導入でも客単価が上昇

    会場内は、入り口から展示スペース、中央には大型展示物、さらに奥に販売スペースが広がるレイアウト。屋外テントでは燕三条ツアーの紹介ブースや飲食、ワークショップなども行い、4日間を通して会場全体が燕三条一色に染まった。

    販売スペースは各日とも来場者が絶えず、初日にはレジ待ちが1時間に達する場面もあったため、2日目昼からはレジを3台から5台に増やして対応した。

    昨年との来場者数と売り上げの比較
    イベント・項目 1日目 2日目 3日目 4日目 合計 / 備考
    之間-2026
    (3/26 – 3/29)
    3月26日(木) 3月27日(金) 3月28日(土) 3月29日(日) 計4日間
    1,455人 1,678人 2,782人 2,267人 8,182人
    約2,800万円 約2,600万円 約3,700万円 約2,900万円 約1億3千万円
    之間-2025
    (3/19 – 3/22)
    3月19日(木) 3月20日(金) 3月21日(土) 3月22日(日) 計4日間
    1,589人 2,163人 2,960人 2,602人 9,314人
    約1,250万円 約1,415万円 約1,615万円 約1,820万円 約6,100万円
    ※2026年総売上内訳:物販のみ約1億2千万円(入場料込総額 約1億3千万円)

    売り上げは初回の約2,100万円、2年目の約6,100万円を大きく上回った。3回目の今回は、入場料込みの総売上が約1億3,000万円、物販のみでも約1億2,000万円に達した。

    帰国報告記者会見
    帰国報告記者会見

    入場料は当時のレートで日本円でおよそ前売り1,100円、当日券1,400円、プレミア2,500円。入場料を導入したことで来場者数は前回の12.2%、1,132減の8,182人と下回ったが、客単価は大きく上昇した。

    関係者からは「お金を払ってでも見たい、買いたいという本気の来場者が集まった」との声が聞かれた。過去2回の来場者や、すでに燕三条を訪れた経験のある台湾の人たちが再び足を運ぶケースも多かったという。

    全体コーディネートにかかわった玉川堂の番頭、山田立さんは、来場者が減っても売り上げが伸びた背景について、「客単価がかなり上がったことと、本当に真剣な人が来てくれたことが大きい」と説明した。

    物販ブース
    物販ブース

    さらに、これまで分かれて扱われがちだった作業工具と生活雑貨を同じ空間で展示販売したことも新たな発見だったとし、「工具を目当てに来た人がチタンカップも買って帰るなど、食い合わせの良さがあった。日々の暮らしの道具として、実はひと続きのものだった」と振り返った。

    台湾側コーディネーターチームとの信頼関係が土台に

    成功の要因として大きく挙げられたのが、台湾側コーディネーターチームの存在だ。現地スタッフが実際に燕三条の18社を訪れ、各社の強みや歴史、ものづくりへの思いを自分たちの目で学び、それを台湾の人たちに伝わるデザインや翻訳、展示表現に落とし込んだ。主催者側は「ただ商品を並べるだけではなく、燕三条の背景を含めて届ける展示会になった」と評価した。

    会期中には6回のトークセッションも開き、いずれもほぼ満席の盛況となった。地方創生、デザイン、施工、観光、移住、工場の祭典、三条凧(いか)合戦など、台湾の人たちの関心を意識したテーマが並んだ。

    来場者の行列
    来場者の行列

    滝沢亮三条市長も現地入りして登壇したほか、台湾人で新潟県内に住み、観光本の出版でも知られる人物らも参加し、多角的に燕三条地域の魅力を伝えた。

    一般参加者が“燕三条ファン”としてトークショーに登壇

    なかでも関係者の印象に強く残ったのが、昨年の関連モニターツアーで実際に燕三条を訪れた台湾の一般参加者が、登壇して自発的に体験を語った場面だった。

    関係者中心になりがちなモニターツアー関連企画で、一般の参加者が「自分の口で台湾の人に伝えたい」と申し出て登壇するのは異例だったという。

    ワークショップ
    ワークショップ

    その男性はインテリアデザインの仕事に携わっており、燕三条の工場を巡った体験を通して、「大金を出して豪邸に住まなくても、1本のいいスプーンがあれば、生活を少しずつ味わい始め、日々の質を変えることができる」と語った。

    燕市・山崎金属工業で購入したスプーンを実際に手に取りながら大勢の前で話す姿に、会場は大きく引き込まれたと言う。

    この言葉に対し、山崎金属工業の山崎修司さんは「ガチで泣きました」と率直な思いを口にした。「ただ道具を作っているのではなく、生活に潤いと豊かさを提供したいという思いでやっている。そのままの言葉を言ってもらえた」と振り返り、「商品を売ることだけが目的ではなく、燕三条の商品の良さ、地域の価値を伝えたいと思って参加している。心まで届き、心と心がつながったことが今回の成功につながったのではないか」と話した。

    入場有料化で“本気の来場者”が集まる

    山崎金属工業の山崎副社長
    山崎金属工業の山崎副社長

    山崎さんは個別取材でも、「こちらが思っている以上に、燕三条は台湾でブランドになっている」と実感を語った。やや高価格帯の商品も売れたといい、「きちんと説明して価値を伝えれば、分かってくれる人たちがいると分かった」と手応えを感じた。入場料についても「本気の人が来ていて、有料化の意味は大きかったと思う」と評価していた。

    また、会場ではモニターツアーに参加した別の台湾人が、ツアー紹介ブースで来場者に熱心に燕三条の魅力を説明する姿も見られた。スタッフと思われるほど積極的に動いていたが、実は一般参加者だったという。主催者側は、こうした“自走するファン”の存在こそが今回の成果を支えた大きな要素とみており、「ここまで愛を持ってほかの人に広めてくれるところまで来たのは本当に大きい」と話した。

    台湾側からも継続を望む声

    台湾側からのメッセージも、今回の事業の意味を象徴していた。展示づくりに関わった台湾のデザイン会社関係者は、会場に人が入り、見て、手に取り、自然に会話が生まれ、写真を撮って共有したくなる空間になったことに感動したとし、「完成度の高い展示になったのは各ブランドが真摯に取り組んだからこそ」と感謝を寄せた。一方で、開幕前はチケットの売れ行きが伸びず、これが最後になるかもしれないとの不安も抱えていたと明かした。

    滝沢三条市長も登壇してトークショー
    滝沢三条市長も登壇してトークショー

    そのうえで、「来場者は1割減っても売上が伸びたのは、本当に工芸を愛してくれている人たちに届いてきたということではないか」と分析し、「ここで終わりにするのはもったいない。規模を追うだけでなく、続けられる形をつくることが大切」と今後の継続に意欲を示した。高雄市文化局への相談や、台湾各地の関係者との連携も視野に入れているという。

    「台北万博の燕三条パビリオン」

    主催する燕三条貿易振興会の長谷川直哉会長=マルト長谷川工作所社長=は、「1964年の燕三条貿易振興会発足以来、35の国や地域、88の都市で事業を行ってきたが、間違いなく今回が最高の結果だった」と胸を張った。「あえて言うなら台北万博の燕三条パビリオン」と表現し、「お金を払って2時間待って、さらに買い物までして、それをまた自分でPRしてくれる。そんな夢のような4日間だった」と語った。

    さらに、「我々がすごいというより、燕三条そのものがすごいということが台湾でリアルに届いた結果」と分析。「単なる物売りではなく、背景や文化、職人の魂まで持っていこうという考えで始めた事業だった。それが3年目で月まで届くぐらいのジャンプになった」と想定をはるかに超えた。

    燕三条貿易振興会の長谷川直哉会長
    燕三条貿易振興会の長谷川直哉会長

    会場では接客中やクロージング、報告会でも涙する場面があったといい、「理屈だけでは説明しきれないエモーショナルな何かがあった」と話した。

    インバウンドにつなげる次の展開も

    玉川基行副会長=玉川堂社長=は、今回の成果の背景に、台湾側との長年の信頼関係と、2009年に始まった燕三条プライドプロジェクト、13年にわたる「燕三条 工場の祭典」などの積み重ねがあると指摘した。

    「この之間をきっかけに台湾から燕三条へ来てもらう流れが生まれている。燕三条を国際産業観光都市にしていく大きな一歩にしたい」と今後への期待を込めた。

    一方で、関係者の間では、同じ形での開催をそのまま続けることには慎重な見方もある。半年近い準備期間を要し、現地スタッフも含め多くの人手が必要になるためだ。

    山田立さんは「ここまで育ったものをゼロにするのはもったいないが、同じパッケージで続ければ飽きられる可能性もある。規模や見せ方、頻度を変えながら続けるべきだ」と形を変えて継続したい考えだ。

    その流れの一つとして、5月からは台湾から新潟空港への直行便を活用し、燕三条で丸3日間、過ごすツアーを毎月1本実施する計画もあるという。

    燕三条貿易振興会の山田立さん(左)と玉川基行副会長
    燕三条貿易振興会の山田立さん(左)と玉川基行副会長

    現地旅行会社が募集を担い、日本側では受け入れ体制を整える。イベントで生まれた関心を、実際の来訪や地域での体験につなげ、アウトバウンドとインバウンドの循環をつくろうと目論む。

    単発イベントで終わらない手応え

    初参加企業からも驚きと手応えの声が相次いだ。初出展したアルチザンの長澤政幸社長は「聞くのと参加するのとでは全然違った。物を売るというより地域を売るイベントだった」と話した。やはり初出展の諏訪田製作所の水沼樹さんは「こんな大観衆の前では半端なものは出せないという緊張感があった」と語った。有料であるにもかかわらず、会場に押し寄せる来場者の姿が、出展者側の意識も大きく引き締めたようだ。

    今回は数字の面でも過去最高を更新したが、関係者が口をそろえて語ったのは、売り上げ以上に「燕三条の価値が、文化や感情まで含めて届いた」ことだった。

    商品を買って終わるのではなく、現地の一般客が自ら語り、薦め、また実際に燕三条を訪れようとする。そんな関係性が台湾で確かに育っていることを示した4日間だった。単発の催しにとどまらず、地域そのもののファンを増やす新しい海外発信の形として、今後の展開も注目だ。

  • 実習先選びを前に学生と企業が直接対話 三条市立大で初めての事前交流会 学生が企業ブースめぐり実習先選びの材料に

    実習先選びを前に学生と企業が直接対話 三条市立大で初めての事前交流会 学生が企業ブースめぐり実習先選びの材料に

    三条市立大学(アハメド・シャハリアル学長)は7日から9日までの3日間、9月に始まる産学連携実習を前に、初めて学生と受け入れ企業が直接顔を合わせる事前交流会を開いた。学生が企業ごとの特徴や現場の雰囲気にふれ、実習先選びの参考にするのが狙い。企業側にとっても学生の関心や価値観を知り、受け入れ判断の材料とする機会とし、双方にとって有意義な実習マッチングを目指している。

    産学連携実習事前交流会
    産学連携実習事前交流会

    就職ガイダンスの要領で学生が企業ブースを訪問 参加企業80社

    参加企業は80社。7日と8日の午前と午後、9日の午前の5つの区分に分かれて参加して各ブースで待機し、学生が順番に訪問する形式で進行した。1回20分の交流を4回行い、その間に5分ずつの移動時間を設けた。

    産学連携実習は、大学で学んだ知識や技術を現場で実践し、その経験を再び学内での学びに結び付ける同大のカリキュラムの柱のひとつでユニークな取り組み。1年次に地域を知る学びに始まり、実習や座学を行き来しながら理解を深め、4年次の卒業研究へとつなげていく流れだ。

    短期3社の実習Iと16週間の実習II

    実習には「産学連携実習I」と「産学連携実習II」がある。実習Iは主に2年生が対象で、2週間ずつ3企業を回る短期実習。実習IIは主に3年生が対象で、1企業に16週間通う長期実習となる。

    会場では学生が希望する実習期間に応じて、短期実習の履修予定者は青色、長期実習の履修予定者は赤色の名札を着用し、企業側が見分けられるようにした。

    産学連携実習事前交流会
    産学連携実習事前交流会

    今年度の協定企業は30社増えて193社

    実習先として協定を結んでいる企業は2025年度末で193社。24年度末の163社から30社増えた。7年度の実績は、実習Iの受け入れ先が109社、実習IIが58社だった。今年度も新たに参加を希望する企業があり、受け入れ先の広がりが進んでいる。

    受け入れ企業は三条、燕を中心とした県央地域が多く、地域内でおよそ7割を占める。企画、開発、生産など、ものづくりの工程ごとに異なる現場があり、学生は自分の適性や関心に応じて実習先を考える。

    大学側は、学生が実習直前になって各社の公式サイトや資料を慌てて調べて実習先を選ぶのではなく、何のために実習に行くのかを早い段階から意識してもらうためにも、事前交流の場が重要だと初めて企画した。

    産学連携実習事前交流会
    産学連携実習事前交流会

    対象の学生は2、3年生の約180人。企業にとっても、短時間ながら学生と直接、話せる意義は大きく、会社概要の動画や製造した製品を紹介した。

    学生に実習を「他人事」にさせない 企業にとっても学生理解の機会に

    大学側は、求人票や社名だけでは伝わりにくい仕事の実感をもってもらい、学生が質問もできる場にしたい考えだ。実際の実習では、学生が朝礼への参加に感動するなど、企業の一員として迎えられる経験が成長につながる場面もあるという。

    大学側は、実習を「他人事」にせず、自分の学びや将来と結びつけて考えるきっかけにしたい考えで、今回の手応えを踏まえながら来年度以降の運営方法も検討していく。

  • 角利産業が金武を子会社化 三条の老舗同士が連携強化、提案力拡大へ

    いずれも新潟県三条市に本社を置く金物卸業の角利産業株式会社(加藤將利代表取締役)が、金武株式会社(金子太一郎代表取締役)の発行済み株式の全部を取得し、3月31日付けで株式取得を完了した。

    今回の株式譲渡契約は、両社がそれぞれの歴史の中で培ってきた強みを尊重しながら、相互の事業成長を目指して進める。両社はともに金物卸売業を主たる事業としているが、取り扱い品目や得意分野が異なることから、商材ラインナップや販売チャネルを補完し合い、取引先への提案力を高めるねらいがある。

    角利産業は1946年創業で、大工道具、防災用品、アウトドア用品などの企画・販売を手がける三条の老舗企業。DIY用品、防災用品、アウトドア用品などの企画・販売に加え、EC分野でも販路拡大を進めている。

    金武は家庭用品、園芸用品、農業用品、収納用品、環境美化用品、介護用品、業務用品の卸売・販売のほか、太陽光発電事業も展開している。1952年創業、69年設立で、生活にかかわる幅広い商材を扱う総合商社として事業を展開してきた。

    今後について角利産業は、金武の社名、事業内容、経営体制、従業員の雇用は現行体制を尊重し、取引先との取引条件も原則として現行の関係を継続する。

    そのうえで、両社の経営資源を有機的に連携させることで、商品提案力の強化や新たな市場開拓、持続的成長を目指す。

    加藤代表取締役は公式コメントで、「当社は本年1月に創業80年を迎えました。この節目の年に、創業74年の歴史を持つ金武株式会社様と共に進むパートナーとしてご一緒できることを、大変意義深く感じております。お互いの強みと歴史を尊重しながら協力関係を深め、取引先の皆様、お客様に、常に選ばれ続ける企業として、これまで以上の価値を提供できるよう努めてまいります」としている。

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  • 青空と見ごろの桜が春の舞台 弥彦湯かけまつりはにぎわい倍増

    青空と見ごろの桜が春の舞台 弥彦湯かけまつりはにぎわい倍増

    「越後の春は弥彦から」をうたう新潟県弥彦村の温泉街に春を告げる「湯かけまつり」が5日、行われた。弥彦駅前から弥彦神社まで湯曳き車と行列が練り歩き、沿道では無病息災や開運厄除けを願って神湯を浴びようと、多くの見物客や一般参加者でにぎわった。

    弥彦駅前を出発する湯曳き車
    弥彦駅前を出発する湯曳き車

    青空が広がる春本番の穏やかな陽気に恵まれた。温泉街の桜の花も間に合ってちょうど見ごろになって舞台装置は完璧。花見を兼ねて訪れた家族連れや観光客の姿も目立ち、例年以上に華やいだ。

    湯かけまつりは、弥彦温泉発祥の地とされる湯神社の神湯をいただき、青笹に含ませて参拝者らに振りかけることで、一年の無病息災や幸せを祈る春の名物行事。湯曳き車の前後に付いた綱を参加者が引き、沿道では威勢のいい掛け声とともに神湯が振りまかれた。

    弥彦駅前での開会式では、神湯を乗せた湯曳き車を駅前に据えた。氏子青年会小若による樽(たる)太鼓、弥彦よさこい添弥の演舞、弥彦芸妓の祝舞で盛り上げた。

    弥彦芸妓の祝舞
    弥彦芸妓の祝舞

    湯曳き車の前にのびる綱に氏子青年会に一般参加者もまじってつかまり、「えんやー!」のかけ声に合わせて綱を上下させながら温泉街を進んだ。

    弥彦神社に到着した神湯はたるみこしに移され、拝殿前へ奉納された。伝統行事の迫力と、満開に近い桜が織りなす春景色が重なり、弥彦の春本番を強く印象づける一日となった。

    弥彦よさこい添弥の演舞
    弥彦よさこい添弥の演舞

    温泉街では、祭りの余韻とともに花見や散策を楽しむ人の姿が夕方まで続き、ことしでちょうど40年になった湯かけまつりにふさわしい盛り上がりだった。

    また、湯かけまつりに合わせて「やひこマルシェ2026春」や桜のライトアップも行われており、春の観光シーズンの盛り上がりを後押ししている。

    氏子青年会小若による樽太鼓
    氏子青年会小若による樽太鼓

    記念写真
    記念写真

    ■■
    ミコぴょんと弥彦芸妓

    弥彦の桜は見ごろに
    弥彦の桜は見ごろに
  • 燕市で分水太夫が一日警察署長で安全運転を呼びかけ 春の全国交通安全運動スタート

    燕市で分水太夫が一日警察署長で安全運転を呼びかけ 春の全国交通安全運動スタート

    春の全国交通安全運動の初日6日、新潟県燕市で特別街頭指導が行われた。19日に燕市分水地区で行われる分水おいらん道中でおいらん役「分水太夫」を務める須田真由加(すだ まゆか)さん(29)が一日警察署長として参加し、交通安全を呼びかけた。

    一日警察署長となって安全運転を呼びかける分水太夫の須田真由加さん
    一日警察署長となって安全運転を呼びかける分水太夫の須田真由加さん

    春の全国交通安全運動は15日まで全国一斉に行われている。燕市では毎年、おいらん役の一日警察署長を目玉に特別街頭指導を行っている。

    重点項目は、通学路・生活道路におけるこどもを始めとする歩行者の安全確保、「ながらスマホ」の根絶や歩行者優先等の安全運転意識の向上、自転車・特定小型原動機付自転車の交通ルールの理解・遵守の徹底。加えて燕市は交差点での交通事故防止を重点にしている。

    特別街頭指導
    特別街頭指導

    行事の主催は燕市交通安全対策協議会で、燕市、燕署、燕市交通安全協会が連携。燕市役所で出発式を行ったあと、国道116号熊森待避所へ移動し、長岡市方向から長岡市方向へ向かう車を誘導して運転者に夜光反射材やちらしなどの交通安全啓発グッズを配布し、安全運転を呼びかけた。

    朝から春本番の青空と暖かい陽気に恵まれた。須田さんは制服に一日警察署長のたすきをかけてドライバーに「安全運転でよろしくお願いします」。あわせて「12日は分水おいらん道中なのでぜひ見に来ていただきたいです」などと観覧を呼びかけた。

    特別街頭指導
    特別街頭指導


    燕市分水地区は須田さんの地元でもあり、止めた車のドライバーのなかには須田さんの知り合いも。また、「おいらん道中、見に行きます」と確約する人もいた。

    特別街頭指導のあと須田さんは、3回のおいらん道中の歩き方のけいこをこなしたことについて「学んだことを本番に生かせるように頑張ります」と話した。「3人の太夫が全員、一生懸命に練習を頑張ってきたので、その成果をぜひ見ていただきたい」と来場に期待していた。

    左から燕市交通安全協会・小柳孝礼会長、佐野大輔燕市長、分水太夫の須田真由加さん、関陽一燕署長
    左から燕市交通安全協会・小柳孝礼会長、佐野大輔燕市長、分水太夫の須田真由加さん、関陽一燕署長
  • 「サンキッズカード」刷新へ 三条市が新名称を公募 採用者に賞金5万円

    「サンキッズカード」刷新へ 三条市が新名称を公募 採用者に賞金5万円

    新潟県三条市は、今年度から新たに始める子育て応援カード事業の名称を4月20日まで募集している。現在の「サンキッズカード」に代わる新たなカードの“顔”を市民から募るもので、採用者には賞金5万円が贈られる。三条市内に住所や所在地がある個人、法人であれば、プロ、アマ、年齢、実績を問わず応募できる。

    現行サンキッズカードのデザイン
    現行サンキッズカードのデザイン

    募集するのは、ことし9月にスタート予定の新しい子育て応援カード事業の名称だ。この事業は、妊婦や子育てを行う保護者らに対し、行政と民間事業者が協力して支援し、経済的不安の軽減と、地域ぐるみで子育て家庭を応援する機運の醸成、子育てしやすい環境づくりにつなげることを目的とする。

    名称は市ホームページやちらし、協賛店用ののぼり旗、ステッカー、カード本体など幅広い場面で使われる。市は「三条市のイメージに合い、親しみやすく、視認性や記憶性に優れ、さまざまな用途で活用しやすい名称」を求めている。

    新制度は、現行の「サンキッズカード」の拡充と見直しを伴う。これまでサンキッズカードの対象は、三条市内に住む18歳未満の子どもを3人以上養育している保護者と同居、または同一敷地内に住む祖父母だった。

    新しいカードでは対象を大幅に拡大。妊婦と18歳未満の子どもを1人以上養育している保護者に広げる。

    有効期限も、これまでは養育する18歳未満の子どもが2人以下になる年度末までだったが、新制度では0人になる年度末まで。媒体もプラスチック製カードから、市公式LINEを活用したデジタルカードへ切り替える。

    一方で、受けられる主なサービスは大きく変えず、市の施設利用料の割引や、協賛店での商品割引、サービス提供、プレゼント進呈などを引き続き受けられる。

    協賛店制度については、他市町村との広域化も検討している。デジタル化に伴うスクリーンショット不正利用への対策としては、会計時にカード画面を見せるだけでなく、アプリを起動してカードを表示するまでの一連の操作をレジ担当者に示す運用を想定している。

    応募は何点でも可能。ただし未発表でオリジナルの名称に限る。AIで生成した名称は認めない。漢字やアルファベットを使う場合はふりがなの記載が必要。応募は応募用紙か任意様式のほか、市ホームページ掲載のGoogleフォーム「子育て応援カード 名称募集」でも受け付ける。

    応募締め切り後、4月下旬に市子育て支援課で候補5案を選び、5月上旬に市長、副市長、教育長、教育部長が採用名称を決定。結果は5月14日の市長記者会見で発表予定。

    従来の「サンキッズカード」は、多子世帯を地域ぐるみで応援する色合いの強い制度だったが、新たなカードは妊婦や子育て家庭全体へと対象を広げる。制度の裾野を広げるこのタイミングで名称募集を周知の起爆剤にする。

    ■応募先及び問合せ先

    住 所 :〒959-1192 新潟県三条市新堀 1311 番地
    三条市教育委員会子育て支援課子育て支援係 電 話 :0256-45-1113

  • 奥次郎(新潟市北区)が破産手続き開始決定 負債約2億7500万円、創業約80年の飲食店

    帝国データバンクの調べでは、飲食店を経営する(株)奥次郎(新潟県新潟市北区)は3月31日、新潟地裁から破産手続き開始決定を受けた。負債は債権者約84人に対し約2億7525万円。

    同社は1947年創業、75年11月に法人化した老舗の飲食店経営業者。本店敷地内で和風レストラン「奥次郎」や仕出し・宴会の「さくら亭」、居酒屋「さぶ郎」などを展開し、99年9月期には年売上高約3億339万円を計上していた。

    しかし、その後は周辺地域の人口減少などの影響で売り上げが低迷。さらに近年は新型コロナウイルスの影響による来客数の減少が追い打ちとなり、2025年9月期の年売上高は約1億6000万円に落ち込んでいた。

    加えて、物価高や人件費の上昇により採算の確保が難しい状況が続き、資金繰りが悪化。事業継続が困難となり、3月31日付で事業を停止していた。

  • 5月中旬並みの最高気温22.2度で桜の開花はさらに前進

    5月中旬並みの最高気温22.2度で桜の開花はさらに前進

    6日の新潟県三条市は午前中を中心に晴れて気温は5月中旬並みの22.2度まで上がった。

    大河津分水の桜並木
    大河津分水の桜並木

    初夏を思わせるような陽気にさらに桜の開花が進んだ。燕市・大河津分水の桜並木は、土手の上で冷たい風が吹くこともあって市街地より開花が遅いが、それでも五分咲きを超える開花状況だ。

    散歩がてらに花見に訪れる人もあり、花見客に切れ目がなかった。桜とあわせて5年前に地元の大河津建設(株)がアブラナの種をまいた所では、ことしも鮮やかな黄色の花で桜の足もとを鮮やかなコントラストで彩っている。

    菜の花の共演
    菜の花の共演

    田んぼでは畦(あぜ)塗りや田打ちをするトラクターが走り、田植えの準備を急いでいる。

    7日の予報はくもり一時雨で予想最高気温は14度。

    燕市で残雪の粟ヶ岳とトラクター
    燕市で残雪の粟ヶ岳とトラクター
  • 【三条市議選】石田文夫氏が異色の事務所開き 地域再生を訴えピアノ演奏と私設図書館紹介も

    【三条市議選】石田文夫氏が異色の事務所開き 地域再生を訴えピアノ演奏と私設図書館紹介も

    19日投開票の三条市議選に立候補する石田文夫氏(60)=仲之町=が5日、事務所開きを行った。一般的な選挙の事務所開きのように、威勢よく気勢を上げて結束を確認するだけではなく、自身の立候補の動機や地域課題への考えをていねいに語り、自ら管理する書庫の説明やピアノ演奏まで披露する茶話会のような雰囲気の異色の集まりになった。

    石段氏が事務所開き
    石段氏が事務所開き

    子どもの見守り13年が原点に

    事務所開きは、石田氏が自宅に併設する私設図書館「大和川春日文庫」で天井まで届く書架をぎっしりと埋めた図書に囲まれたなか、地元の支援者ら20人余りが参加。司会も来賓のあいさつもなく、石田氏ひとりがトークショーのようなスタイルで話した。

    石田氏は、およそ13年にわたり林町の信号付近でボランティアで子どもの見守り活動を続けてきたことから話した。ここまで長く続けるつもりはなかったが、今の子どもたちに「生活のリズムがだいぶ変わり、少し危うさを感じることがある」。

    信号が赤なのに、ぼんやりとそのまま道路に出ようとする子どもがいる。そのたびに「ちょっと待て」と声をかけてきた。そうした場面を何度も経験し、「なかなかやめられない」という思いが強くなり、結果として今も見守りを続ける。

    その子どもたちは22世紀を見ることになる。自分たちおとな世代が未来に対して負う責任の重さを強く意識するようになった。

    22世紀を生きる世代への責任感

    自らが子どもだった1970年代から80年代。「21世紀はもっと良い世の中になるのではないかという楽観的な思いがあった」。しかし、現実には世界で戦争や対立が絶えず、不安定な情勢が続き、「なかなか良い世の中にはなっていない」と憂う。

    医療の進歩などで人生120年時代が到来する可能性もあると言う。今の子どもたちが長い人生を安心して生きられる社会をつくる責任が、現在を生きる世代にはある。

    「年長者として非常に重い責任を感じる。それが立候補の根源にある」。周囲からは突然の出馬のように見えるかもしれないが、背景には以前から抱いていた危機感と責任感があった。

    支援者ら20人余りが参加
    支援者ら20人余りが参加

    孤立を防ぎコミュニティーを立て直す

    とくに重視したのは、地域の孤立をどう防ぐか。地域コミュニティーが弱まり、自治会の運営も以前より難しくなっている。「ふだんの声がけが大事だが、それすら自然にできにくい時代になっている」と指摘する。

    地域で暮らすには、制度や大きな施策だけでなく、日常のささいな助け合いが重要という認識。「コミュニティーの再生は草の根から一歩一歩やっていくしかない」と訴えた。

    一例として、近所の人が洗濯機の排水の不具合について相談に来た出来事を紹介。ちょっとした困りごとを近くの人に気軽に相談できる関係性が、今は必ずしも当たり前ではなくなっている。

    「本当に安心して楽しく暮らせる地域というのは、何か大きなことをやる前に、まずそこが大事なのではないか」と述べ、生活の足元にあるつながりの大切さを強調した。

    海外からの不審電話のような身近な不安にもふれ、困ったときにすぐ声をかけられる空気づくりを地域に根付かせたいと話した。

    空き家問題は地域共通の重い課題

    三条に限らず全国の地方都市に共通するのが空き家問題。国による法改正の影響で、低価格帯の不動産が取り扱いやすくなり、不動産市場で一定の流動性が生まれつつある。

    従来は200万円ていどの物件を扱っても不動産会社に入る手数料が少なく、広告費などを考えると採算が合わず、実務上は取り扱いが難しかった。

    トークショーのように問題意識や持論、身上を語る石田氏
    トークショーのように問題意識や持論、身上を語る石田氏

    2024年の法改正で、条件によっては売り手と買い手の双方から上限33万円ずつの手数料を得られる仕組みが整い、数を集めればビジネスとして成り立つ余地が出てきた。

    制度の変化を背景に空き家売買の動きが活発化しているが、すべてが解決するわけではないとも指摘。地域の空き家問題は依然として深刻で、今後も重要な政策課題であり続けるとの考えを示した。

    文化・芸術・スポーツの力を地域に生かす

    文化、芸術、スポーツの振興も大切な柱とする。三条では公民館活動や各種サークル活動などを通じた生涯学習が盛んで、プロ・アマ問わず高い技術を持つ人たちが多い。

    とりわけ、雑貨や手芸などの分野で見られる地域のものづくりの力に注目。「三条の人たちの技術は本当にすごい」と力を込めた。

    母方の祖先ゆかりで京都をたびたび訪れる。京都や大阪では手づくり市が盛ん。京都・左京区の知恩寺で毎月開かれる「百万遍さんの手づくり市」を例に、「三条の作家の作品を持っていけば絶対、売れると思う。それくらい技術が高い」と絶賛した。

    頑張ろうコールに代えてショパンの「ポロネーズ」を演奏
    頑張ろうコールに代えてショパンの「ポロネーズ」を演奏

    三条には全国屈指のクラフトフェアもあるが、関西にはまた違った文化的な空気があり、地域の作り手にとって刺激になる。三条の文化的な土壌をもっと外に向けて発信していく可能性にも言及した。

    AI時代に必要な学び直し

    社会の変化が速くなるなかで、学び直しやセカンドキャリアへの支援も重要と訴えた。AIの進展や産業構造の変化により、一度身につけた知識や技術が比較的短い期間で通用しなくなる場面も今後は増えていく。「どうしたらよいか悩む場面が出てくるはずだ」。

    一方で、どんな時代になっても基礎となる力はある。「いろいろ本を読んで身につく読解力は、時代が変わっても役に立つ」と強調。自身も5年ほど前、必要に迫られて行政書士試験を受けた経験があり、日ごろから本を読む習慣が問題を解くうえでも役立ったと振り返った。

    知識の更新が求められる時代だからこそ、生涯学習を単なる趣味にとどめず、生きる力そのものとして支えていくことが必要だという考えだ。

    先祖伝来の古文書と音楽資料を所蔵

    石田氏が管理・保存する書庫も説明した。石田氏の祖先が越後に来たのは1614年で、大阪冬の陣の年に糸魚川へ移ってきた。豊臣家が滅亡する激動の時代を経て家系が続き、その過程で残された古文書などを現在まで保管している。

    だるまの目入れ代わりに知り合いが作ってくれた刺しゅう文字入りの木目込みのテディベア
    だるまの目入れ代わりに知り合いが作ってくれた刺しゅう文字入りの木目込みのテディベア

    途中、大火で多くの貴重な資料が失われたが、いくつかの古い資料は残り、現在も管理保存している。もうひとつの柱として、19世紀前半ごろからの音楽関係の楽譜や書籍も収集・保存している。

    これらの資料は、30年近くにわたり新潟市や東京の音楽関係者に提供してきた。今後はさらに広く公開、活用してもらうことも視野に入れていると言う。

    ショパン演奏で「頑張ろう」に代える

    事務所開きのなかでは、石田氏がピアノ演奏を披露する場面もあった。通常であれば、最後に「頑張ろう」三唱などで気勢を上げる場面だが、石田氏はショパンの「ポロネーズ」の一節を演奏し、それを事実上の「頑張ろう」に代えた。

    ショパンが生きた時代のポーランドがロシアの圧迫に苦しんでいた歴史にも触れ、「異国から頑張ろうと思う気持ちにも通じる」と、自身なりの選曲理由を説明。哀愁を帯びた旋律が好みで、「選挙の事務所開きにはちょっと合わないかもしれないが」と笑いを誘った。

    だるまの目入れの代わりに知り合いがテディベア木目込み人形を用意した。足の裏に「石田文夫」「必勝!」とあり、底には「三条市議会議員選挙」などと刺しゅうが施されている。左目だけ取り付けてあり、当選の暁には右目を差し込むと言う。

    だるまの目入れ代わりの木目込みのテディベアとパンダの人形は石田氏の分身か
    だるまの目入れ代わりの木目込みのテディベアとパンダの人形は石田氏の分身か

    告示後は自転車で市内を回る考え

    12日の告示後の選挙運動については、昨今の石油事情にもふれてガソリンを使わずに「自転車でひたすら回る」と宣言。たすきを掛けて下田地区を含む市内各地を自転車で回る考えだ。

    4月からの自転車に関するルールが変更され、自転車の歩道通行が認められていない場所が市内にも少なくない。それでも、できる限り地道に地域を回りたいと言い、「もし車で出かける折に私の姿を見かけたら、ぜひ声をかけていただければありがたい」と呼びかけた。

    派手な演出や大規模な動員ではなく、自分の足と自分の言葉で地域を回る。石田氏の事務所開きは、その選挙スタイルをそのまま映したような場でもあった。孤立、空き家、文化、生涯学習といった身近で根の深いテーマを軸に、独自の感性で初陣に臨む。

  • 【三条市議選】本成寺地区10年超の空白に挑む 村上勝氏が事務所開きで結束確認

    【三条市議選】本成寺地区10年超の空白に挑む 村上勝氏が事務所開きで結束確認

    4月19日投開票の三条市議選に向け、新人で無所属の村上勝氏(63)の事務所開きと決起集会が4日、事務所を置く地元吉田区集会所で開かれた。支援者ら約50人が出席し、短期決戦を勝ち抜くための結束を固めた。村上氏は「経験のすべてを三条の笑顔に!!」をキャッチフレーズに掲げ、本成寺地区から長年、不在となっている地元選出市議の復活を目指す。

    頑張ろう、まさる」コール
    「頑張ろう、まさる」コール

    「インフラ」「子育て」「地域と行政の橋渡し」3本柱 

    冒頭、古家美也子後援会長があいさつし、村上氏の政策の柱として「インフラの拡充」「子育て・教育・福祉の充実」「地域と行政をつなぐ架け橋」の3点を紹介した。

    古家会長は「本成寺地区を、三条市をもっと良くしたいという思いで立候補した。後援会一同、全力を尽くしていく」と力を込めた。

    古家後援会長
    古家後援会長

    一方で、出馬表明の記者会見からわずか1週間での草の根運動を振り返った。「本成寺地区から出馬したことへの安堵感や、掲げた政策への期待の声をいただいた」とする一方、「一票につなげるには厳しい道のり」とも述べ、支援拡大を呼びかけた。

    国定勇人衆院議員「市議として必要な能力を備えた逸材」

    来賓の国定勇人衆院議員は村上氏について、「市議選に挑戦すると聞いたとき、何の憂いもなく『そうだろうな』と感じた」と語った。

    国定衆院議員
    国定衆院議員

    市長は執行権をもつ一方で、広い三条市の隅々までひとりで把握するのは難しく、市議が市民の声を聞き、咀嚼(そしゃく)し、市政に届けることが重要。そのうえで、「ていねいに足を運び、耳を傾け、どうすれば解決できるかを考える能力は本当に優れている」と村上氏を高く評価した。

    さらに本成寺地区では長く地元選出の市議がいなかったことにもふれ、「地域特有の課題をしっかり市政につなぐ人がいなかったのは事実」と指摘。「さらに生活しやすい地域にしていくためにも、村上さんは仕事で応えていける逸材」と後押しした。

    事務所開きと決起集会
    事務所開きと決起集会

    小林一大参院議員メッセージ「地域のために動く信念」

    小林一大参院議員の秘書が小林氏のメッセージを代読した。そのなかで村上氏は、「政治家とは自分のためでなく、地域のため、誰かのために動くべきものという揺るぎない信念を培ってこられた」と紹介。石上大橋下流橋の実現や国道403号三条北バイパス延伸など、地域の基盤整備を進める即戦力として期待した。

    河原井拓也県議「即戦力、だが選挙は甘くない」

    河原井県議
    河原井県議

    河原井拓也県議は、村上氏が3年間、自身の事務所の所長として地域要望の取りまとめや行政との調整、ポスター張り替え、ちらし配布など幅広い実務を担ってきたと紹介した。

    立候補の真意について「就職活動でもなく、受かりそうだからでもなく、皆さんの顔を笑顔にしたいという思いだった」とし、「要望、陳情の資料作成や行政との意見調整など難しい実務をやってきた。即戦力として地域の力になることは間違いない」と太鼓判を押した。

    一方で、出馬表明から投開票までの期間が短いことに、「こんな短期間の選挙は経験がない。選挙は甘くない」と危機感も示し、「一人でも二人でも三人でも、さらに声がけをお願いしたい」と支援の輪の拡大を訴えた。

    滝沢亮市長も祝電で期待

    滝沢亮三条市長は祝電を寄せ、村上氏の公約について「地域の真の課題をしっかり捉え、一つ一つていねいに拾い上げていることを大変、心強く感じる」と期待した。

    本人決意「聞くだけでなく、解決して笑顔につなげたい」

    最後に村上氏が決意表明に立った。出馬の経緯について、昨年から引退を予定する市議らから「後々が心配だから考えてみないか」と声をかけられていたことを話した。

    村上氏
    村上氏

    河原井氏の事務所長として活動するなかで、地元から長く市議が出ず、要望や陳情が十分に解決されていないとの声にふれてきた。「困っている話を聞くだけでも安心した顔になるが、実際に改善されて『助かった』『ありがとう』と言ってもらえる時が本当にうれしい」とやりがいを感じた。

    交通課題や子育て支援に言及

    政策面では、第二産業道路の慢性的な渋滞解消、石上大橋下流橋、国道403号延伸、嵐南バイパス周辺の交通問題など、インフラ整備の必要性を挙げた。

    子育て分野では、地域での助産院開設をめぐる支援体制にもふれた。「行政がどうかかわればいいのかわからず、十分に支えきれていない面もある。市議になった暁には、もう少しフォローアップして進めていきたい」と述べた。

    支援者を見送る村上氏
    支援者を見送る村上氏

    選挙戦に向けた準備は「思いのほか予想以上に進んでいるが、それがそのまま票になるわけではない」とし、「最後の最後まで皆さんの力を借りて頑張りたい」と訴えた。

    最後は「頑張ろう、まさる」のコールを三唱して締めくくり、気勢を上げた。本成寺地区の“地元候補不在”に風穴を開けることができるか、短期決戦の行方に注目だ。

  • 5月1日の三条高校同窓会 29歳以下5,000円で若手参加を後押し オンライン申し込みは500円引き

    5月1日の三条高校同窓会 29歳以下5,000円で若手参加を後押し オンライン申し込みは500円引き

    新潟県立三条高等学校同窓会(会長:早川 与規)は5月1日(金)、ジオワールドビップ(三条市旭町2)に同窓会総会と懇親会を開催。同窓生の参加を呼びかけている。

    三条高校同窓会の総会と懇親会
    三条高校同窓会の総会と懇親会

    午後6時から受け付けで6時半から総会、7時から懇親会を開く。今年度は新たな試みとして、29歳以下(2027年3月31日時点)は5,000円で参加できるほか、事前申し込みでの決済は500円引きの8,500円で参加できる。

    当日受け付けは9,000円。30歳以上は「http://bit.ly/4sEAKA7」、29歳以下は「https://bit.ly/4rqcmkM」からオンラインで申し込む。QRコードでの申し込みが難しい場合など、問い合わせは同協会事務局へメール「dosokai@sanjo-dosokai.gr.jp」か2026年度幹事の木津さん(090-2568-7635)に問い合わせる。

  • 高速降りれば桜の壁 三条燕IC前も分水駅も見ごろ迎える

    高速降りれば桜の壁 三条燕IC前も分水駅も見ごろ迎える

    3月31日に新潟で桜の開花が発表されてから6日目の4月5日、あっと言う間に開花が進んで早くも見ごろを迎えている。

    三条燕インターチェンジ入り口向かいの桜並木
    三条燕インターチェンジ入り口向かいの桜並木

    5日の三条市はくもりで午後から日が差すこともあり、気温は平年より3度ほど高い17.1度まで上がった。

    3日から平年を上回る暖かさが続いたこともあって、桜の開花が加速。川風が吹く燕市の大河津分水桜並木は咲き始めだが、市街地ではすでに見ごろを迎え、満開になった所もある。

    三条市・三条燕インターチェンジ入り口向かいに連なる桜並木は、5日にはほぼ満開となった。大きく育った桜ばかりで、高速を下りると眼前に淡いピンクの壁のように見える桜は見事だ。

    近くに車を止めて頭上に覆いかぶさるような桜花の下を歩いたり、記念写真を撮ったりする人が切れ目なく、見事な咲きっぷりに驚いていた。

    分水駅の桜のライトアップ
    分水駅の桜のライトアップ

    燕市・分水駅の桜並木もほぼ満開。つばめ桜まつりで夜はライトアップが行われており、こちらもひっきりなしに人が訪れて花見を楽しんでいる。

  • 看護学科を倍増の80人定員に拡大 三条看護医療歯科衛生専門学校で入学式 121人が医療人への第一歩

    看護学科を倍増の80人定員に拡大 三条看護医療歯科衛生専門学校で入学式 121人が医療人への第一歩

    三条看護・医療・歯科衛生専門学校(新潟県三条市・木村勉学校長)の令和8年度入学式が4日、となりの三条市立大学で行われ、看護学科66人、歯科衛生士学科40人、医療事務学科15人の計121人が新たな学生生活をスタートさせた。看護学科は今年度から1クラスから2クラス体制となり、定員も従来の40人から2倍の80人に拡大。地域医療を支える人材確保に向けた体制強化が鮮明になった。

    新入生代表で大口さんが誓いの言葉
    新入生代表で大口さんが誓いの言葉

    これまでの定員は看護学科(3年制)40人、歯科衛生士学科(3年制)50人、医療事務学科(2年制)20人だった。今年度の入学生の内訳は看護学科が女子58人、男子8人の66人、歯科衛生士学科が女子40人の40人、医療事務学科が女子15人の15人で、全体では女子113人、男子8人だった。

    看護学科は定員を拡大したものの、入学は定員の80人に届かなかったとはいえ、昨年の42人の1.5倍を超える66人が入学。全体では昨年の99人より22人、2割以上増えた。

    入学式の看板と並んで写真を撮る新入生の行列ができる
    入学式の看板と並んで写真を撮る新入生の行列ができる

    県央地域出身者は48人で全体の39.6%、県内出身者は107人で88.4%、社会人入学者は6人。式では学科ごとに新入生の名前が読み上げられたあと、ことしから学校長に就いた木村学校長が121人の入学を許可した。

    木村学校長「挑戦する心、仲間、自分を信じて」

    木村学校長
    木村学校長

    木村校長は式辞で、「緊張と期待が入り混じり、この日を迎えたのではないか。不安な気持ちもあるだろうが、大丈夫。この学校には、同じ夢と目的を持った仲間が大勢いる」と歓迎した。

    そのうえで学生生活で大切にしてほしいこととして、「挑戦する心をもつこと」「仲間を大切にすること」「自分を信じること」の3つを挙げ、「より良い医療人を目指し、一緒に努力していきましょう」と呼びかけた。

    滝沢三条市長「県央地域全体で学び成長を」

    滝沢三条市長
    滝沢三条市長

    来賓祝辞で滝沢亮三条市長は、県央地域の医療は「この地域全体がひとつの病院のようにというのが医療のコンセプト」と説明した。

    新潟県央基幹病院を中核に、済生会三条病院や三之町病院、県立吉田病院、県立加茂病院、地域の診療所や歯科医院などが役割分担しながら地域医療を支えている。「皆さんの学ぶ場所は学校の建物の中だけではない。県央地域全体で学び、県央地域全体で成長してほしい」と期待した。

    国定衆院議員「市民の願い託した校舎」

    国定衆院議員
    国定衆院議員

    国定勇人衆院議員は、自らの学生時代を振り返りながら、「皆さんはすでに看護師、歯科衛生士、医療事務として病院を支えていくという道を定めている。自信をもって進んでほしい」と激励した。

     また、元三条市長という立場からも、校舎は地域医療を支えたいという三条市民の願いを込め、三条市のなけなしの税金をつぎ込んで建てたことに言及し、「多くの市民の願いが託されていることを忘れず、真摯(しんし)にそれぞれの道に向き合ってほしい」と述べた。

    医療現場からも期待の声

    県央基幹病院の岩渕病院長
    県央基幹病院の岩渕病院長

    県央基幹病院の岩渕洋一病院長は、「医療はひとりでは成り立たない。人と人が支え合って初めて成り立つ」と述べ、職種を超えて学び合える環境の大切さを強調。「患者や住民が信頼するのは建物や設備ではなく、目の前にいる人。皆さん一人ひとりが信頼される医療者を目指してほしい」と語った。

    三条市歯科医師会の谷内田弘会長は、国家資格取得に向けた学びの重要性とともに、医療現場で求められる人間性について話し、「知識や技術を学ぶだけでなく、人としてのソフト面も大切にしてほしい。AIが進む時代でも、医療においては心のこもった対応が大切」と話した。

    三条市歯科医師会の谷内田会長
    三条市歯科医師会の谷内田会長

    新入生代表「口腔ケアで地域に貢献したい」

    新入生を代表して歯科衛生士学科に学ぶ大口杏菜さん(18)=三条市=が誓いの言葉を述べた。大口さんは、歯科医院で不安に寄り添いながら優しく接する歯科衛生士に憧れたことが志望のきっかけだったとし、「患者さまに安心感を与え、支えられる存在になりたい」と決意を表明した。

    近年、口腔環境が全身の健康に及ぼす影響が注目されるなか、「口腔ケアを通じて全身の健康を支えることで社会に貢献したい」と力を込めた。

  • 十六夜の欠けゆく月と満ちゆく桜

    十六夜の欠けゆく月と満ちゆく桜

    3日の新潟県三条市は終日、晴れて平年を4度ほど上回る17.7度まで気温が上がった。

    3日夜の燕市の日帰り温泉「てまりの湯」で桜と十六夜
    3日夜の燕市の日帰り温泉「てまりの湯」で桜と十六夜

    明け方の最低気温は平年並みの8.1度。日中は風もなく穏やかな天気だった。

    桜の開花はさらに進み、弥彦村の温泉街の桜は三分咲きから五分咲き。5日の弥彦湯かけまつりには見ごろ前半が間に合いそうだ。

    2日の満月「ピンクムーン」は天気が悪く、ほとんど見ることができなかったが、満月の翌日の月「十六夜(いざよい)」は雲が邪魔することもなく拝むことができた。

    3日夜の弥彦駅前通りの桜並木
    3日夜の弥彦駅前通りの桜並木

    月の出からしばらくは赤い月が昇った。欠けゆく月と満ちゆく花の命の取り合わせは風情たっぷりだった。